
〜2025年高校生ものづくりコンテスト化学分析部門 近畿大会〜で姫路工業高校が優勝しました
🏆 未来の分析技術者たちの挑戦!
〜2025年高校生ものづくりコンテスト化学分析部門 近畿大会〜
8月7日(木)、大阪・大阪電気通信大学で行われた「2025年高校生ものづくりコンテスト 化学分析部門 近畿大会」。この大会は、全国工業高等学校長協会が主催し、毎年開催されている工業系高校生の大舞台です。
普段の学びや実習で培った技術を発揮し、仲間と切磋琢磨しながら挑むその姿は、まさに「ものづくりの甲子園」とも呼べる熱い場となっています。
厳しい審査の末、見事 兵庫県立姫路工業高等学校が優勝 を勝ち取りました!
大阪電気通信大学のページより
🔬どんな実験をしたの?
今回の競技課題は「水の硬度を測る」ことでした。
硬度というのは、水の中に含まれる カルシウム や マグネシウム の量を示すもので、水道水の「硬水・軟水」といった言葉でよく耳にしますよね。
硬度が高いと石けんの泡立ちが悪くなったり、ポットに白いカス(水垢)がつきやすくなったりします。逆に硬度が低いとまろやかな口当たりの水になります。
⚗️どうやって調べるの?
ここで使われるのが キレート滴定法(てきていほう) という分析方法。
すごく簡単に言うと、
特別な薬(EDTAと呼ばれる液体)を水に少しずつ加えていく
するとカルシウムやマグネシウムと反応して「どのくらい入っているか」がわかる
という仕組みです。
つまり「EDTAをどれくらい使ったか」を測ることで、水の硬度を数値で求められるんです。
🧪今回のポイント
参加した高校生たちは、ただ測るだけでなく、
1.まず正確な「基準の液(EDTA標準溶液)」を自分で作る
2.その液を使って、水の 全硬度・カルシウム硬度・マグネシウム硬度 を測定する
3.結果をわかりやすく報告書にまとめる
という一連の流れを行いました。
しかも、ただ正解が出ればいいわけではなく、
安全に作業できているか
はかりや試薬の扱いが正確か
計算や報告書の書き方がきちんとしているか
といった 実験マナーから仕上げまで総合的に審査 されました。
🏅 優勝は姫路工業高校!
厳しい審査の末、見事 兵庫県立姫路工業高等学校が優勝 を勝ち取りました!
11月8日(土)、9日(日)に愛媛県立松山工業高等学校で開催される全国大会に出場する予定です。
日頃からの努力の積み重ねと、仲間と切磋琢磨してきた経験が、この舞台で花開いたのだと思います。
「水の硬度を測る」という一見シンプルな課題を通じて、そこに込められた知識・技術・工夫を最大限に発揮した結果です。
🌱 未来につながる挑戦
この大会は、単なる実験競技ではありません。
高校生が自分の手で「日本の産業や環境を支える技術」に触れ、その力を試す場です。
一滴の薬液、一行の報告書、そのすべてに真剣に向き合った経験は、きっと彼らの将来につながっていくでしょう。
姫路工業高校の皆さんをはじめ、挑戦したすべての高校生たちに拍手を送りたいと思います
この記事を通して、「水の硬度を測る」という身近なテーマの裏に、未来の技術者たちの熱い挑戦があることを知っていただければ嬉しいです。