姫路市立美術館 アンダーコート展

【2025/10/4~10/13】日本美術・技術博物館Manggha 姫路市立美術館 連携記念事業「アンダーコート(Undercoat)」開催

ポーランド出身の現代美術家 ボヴニク(Bownik) による展覧会「アンダーコート(Undercoat)」が、姫路市立美術館で開催されます。

本展は、クラクフにある 日本美術・技術博物館Manggha と姫路市立美術館が昨年締結した連携協定に基づく最初の共同事業です。両館の文化交流を象徴する企画として、日本で初めてポーランド現代美術シリーズを紹介する試みとなります。
展覧会は、「Kultura inspirująca(インスピレーションを与える文化)2025–2026」プログラムの一環として、日本美術・技術博物館Manggha、姫路市立美術館、そしてポーランド広報文化センター東京支部の共同で実施されます。




展覧会のみどころ

展示されるのは、衣服を裏返して縫い目や裏地をあらわにした写真連作「リバース(Reverse)」シリーズ。
ボヴニクは、衣服の「裏側」を通して、
・個人が背負ってきた歴史や物語
・写真が持つ表象のあり方
・社会的記憶を形成する制度の役割
を問いかけます。ファッションや工芸の領域にある衣服を、新たな文脈に位置づける挑戦的な作品です。
展示される衣服には、ポーランド独立の英雄 ユゼフ・ピウスツキの軍服 や、シベリアの女性シャーマンの衣装など、多様な歴史を背負ったものが含まれています。裏返された衣服は、かつての着用者の身体から切り離されながらも、その人々が紡いだ語られざる歴史を観る者に語りかけてきます。


出品作品例

《1930年代、ポーランド・ズワクフ・コシチェルニィ〈Złaków Kościelny〉、伝統的ウウォヴィチ衣装》
165×130cm、2017年
(衣装:ワルシャワ国立民族博物館蔵)


作家プロフィール

ボヴニク(Bownik)
1977年ポーランド生まれ。ウッチ国立映画大学講師。
哲学(ルブリン・マリー・キュリー・スクロドフスカ大学)、写真(ポズナン美術アカデミー)を専攻。
8×10大型カメラを用いて、衣服や被写体を分解・再構築しながら、素材の物質性や社会的背景を探る表現を展開。
作品はポズナニ国立美術館、ヴロツワフ現代美術館、クラクフ写真美術館、ハウス・マルセイユ写真美術館(アムステルダム)、ワルシャワ近代美術館などに収蔵。

姫路市立美術館 アンダーコート展


会期中のイベント

🎤 アーティスト・トーク・セッション

日時:10月4日(土)14:00〜15:30
登壇者:ボヴニク氏(出品作家)、東影智裕氏(現代美術家)、吉本直子氏(現代美術家)
場所:姫路市立美術館 企画展示室
参加費:無料
定員:50名(先着順)


📷 ワークショップ「PRIVATE REVERSE」

日時:10月5日(日)10:30〜12:00(受付10:00〜)
講師:ボヴニク氏(本展出品作家)
場所:姫路市立美術館 2階講堂
参加費:無料
定員:15名(先着順)
持参物:ご自身の衣服1着(ジャケット、セーターなどトップス)
申込方法:メールで姫路市立美術館へ申し込み(定員になり次第締切)
送付先:gakugei@city.himeji.lg.jp
記載事項:イベント名/氏名/電話番号/(複数人参加の場合は人数も)


展覧会情報

会期:2025年10月4日(土)〜10月13日(月・祝)
※初日10月4日 10:00より開会式(予約不要)
開館時間:10:00〜17:00
休館日:10月6日(月)
会場:姫路市立美術館 企画展示室
観覧料:無料
主催:日本美術・技術博物館 Manggha、姫路市立美術館

👉 歴史を纏った衣服の「裏側」から、目に見えない物語を発見する展覧会。姫路で体感できるこの貴重な機会をぜひお見逃しなく。

 

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