
姫路・小溝筋商店街がNFT返礼品「まちヌシ」を開始 全国初のふるさと納税で商店街を応援
地域事業者を応援する新しい仕組み「まちヌシ」誕生
姫路駅前小溝筋商店街が10月1日、地域事業者を応援できる新しいふるさと納税返礼品「まちヌシ」の提供を始めました。
商店街の店舗や店主、モニュメントをモチーフにしたデジタル証明書付きサポーター権利「NFT(非代替性トークン)」と、街並みを再現できるアクリルスタンドをセットにした全国初の取り組みです。
「まちヌシ」は、ふるさと納税を通じて商店街を応援する新しい仕組みです。寄附を行うことで、商店街のサポーターとして参加でき、デジタル上でも“まちの一員”として関われることが特徴です。
「まちヌシ」の仕組みと目的
-
返礼品内容:商店街の店舗や店主、モニュメントなどをモチーフにした「NFT」と、実際の街並みを再現できるアクリルスタンドのセット
-
仕組み:ふるさと納税を通じて応援したい商店街へ寄附すると、「まちヌシ」のNFTとアクリルスタンドが返礼品として届きます。NFTの所有により、商店街サポーターであることの証明が得られます。
-
目的:地域を応援する気持ちを“形”にし、商店街への愛着を育むことで、リピーターの増加や地域経済の活性化を目指しています。
この取り組みは、兵庫県内の姫路駅前小溝筋商店街・加西商店街・垂水商店街で先行導入されています。
地域事業者も主役に 「まちヌシ」誕生の背景と展望
全国の商店街には、長年にわたり地域の暮らしを支える事業者が数多く存在します。しかし、ふるさと納税の分野では「供給量確保」や「価格競争」、複雑な手続きなどの課題により、多くの小規模事業者が参加を断念してきました。
「まちヌシ」は、そうした現状を変えるために生まれました。商店街にある店舗・店主・モニュメントを題材にNFT化し、寄附者は「まちのヌシ」として商店街の一員になったような体験ができます。さらに、アクリルスタンドで街並みを再現したり、コレクションを楽しんだりすることも可能です。
地域事業者にとっては、在庫管理や配送の負担が不要な点も大きな魅力です。これまでふるさと納税に参入できなかった小規模事業者も参加しやすくなり、寄附者との新しいつながりが生まれます。
今後は「まちヌシ」シリーズを全国展開し、各地の商店街アクリルスタンドを集める楽しさを広げていく計画です。寄附金の一部は商店街活性化に充てられ、地域が元気になる循環型の仕組みを構築します。
姫路駅前小溝筋商店街の第1弾は16店舗が参加
「まちヌシ」第1弾では、兵庫県内の3商店街(姫路駅前小溝筋商店街・加西商店街・垂水商店街)計57店舗が参加しています。
姫路駅前小溝筋商店街からは以下の16店舗が対象となっています。


店舗名 | 主な特徴 |
---|---|
五味屋 | 鮮魚と惣菜の老舗 |
魚盛り魚っと お溝筋店 | 海鮮居酒屋 |
ラ・ポール | カフェ&スイーツ |
灘菊かっぱ | 地酒が楽しめる居酒屋 |
炭焼きあなごやま義 | 炭焼き穴子専門店 |
喃風 姫路本店 | 姫路発どろ焼の名店 |
チケット☆ワン | 金券ショップ |
ぴゅあはーと | 福祉雑貨販売 |
赤心 | おでんと一品料理 |
串かつ専門店又きてや | 串かつ専門店 |
居酒屋楽歳 駅北店 | 地元の人気居酒屋 |
竹うま | 寿司と和食 |
鯛焼本舗 遊示堂 | たい焼き専門店 |
みこはち商店 | 地元産品セレクトショップ |
立ち呑み神楽 | 立ち飲みスタイルの酒場 |
ふく鳥 小溝筋店 | 焼き鳥専門店 |
NFTで“まちの一員”に 寄附者同士のつながりも
寄附者には、商店街のNFTとアクリルスタンドがセットで届きます。アクリルスタンドには二次元コードが付いており、同じ商店街を応援する寄附者の名前を一覧で確認することができます。デジタルとリアルを融合し、寄附者同士のつながりを可視化する工夫です。
姫路駅前小溝筋商店街代表理事の福谷弘さんは次のように話します。
「どうすれば商店街に人を呼び込めるか常に検討しています。ふるさと納税への参入は新しい挑戦であり、商店街を発信する良い機会にもなります。撮影が始まると店主たちの笑顔があふれ、参加者も楽しんでいました」
申し込み方法と詳細
項目 | 内容 |
---|---|
返礼品内容 | 商店街店舗・店主NFT(デジタル証明付き)+アクリルスタンド |
対象商店街 | 姫路駅前小溝筋商店街、加西商店街、垂水商店街 |
対象店舗数 | 計57店(姫路16店) |
寄附額 | 店舗・店主NFT=各2万5,000円、モニュメントNFT=4万円 |
NFT有効期間 | 2026年1月1日〜12月31日 |
受付サイト | ふるさとチョイス |
提供開始日 | 2025年10月1日 |
姫路の商店街を、寄附で元気に
「まちヌシ」は、単なる寄附ではなく、“応援の証”を形にできるふるさと納税です。アクリルスタンドを通じて街並みを再現し、NFTで地域とのつながりを感じられる新しい寄附体験として注目されています。
姫路駅前小溝筋商店街をはじめ、地域事業者の笑顔を支えるこの取り組み。デジタルとリアルを融合した“まちの新しい応援のかたち”が、全国に広がっていきそうです。